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プレスリリース

 

 

2022年 4月 13日

日本アルコン、手術後のより快適な見え方を追求 進化した白内障治療向け3焦点眼内レンズ 「Clareon® PanOptix® Trifocal」を4月14日に全国発売

  • 2019年に日本初の3焦点眼内レンズとして発売した「AcrySof® IQ PanOptix®」を進化。近方から遠方までの優れた見え方1-5はそのままに、アルコンにおける最新の眼内レンズ素材および独自のエッジデザインにより、手術後のより快適な見え方を提供
  • 日本の眼科医の声をもとに開発された「Clareon®」によって長期間続くレンズの高い透明性を実現6
  • よりシャープになったエッジデザインが、手術後の見え方に影響する「エッジグレアの低減」に貢献7

日本アルコン株式会社 (本社: 東京都港区、代表取締役社長:リック・コズロスキー、以下「日本アルコン」)は、手術後のより良い見え方を提供する進化した3焦点眼内レンズ「Clareon® PanOptix® Trifocal(読み方:クラレオン パンオプティクス トリフォーカル、以下「Clareon PanOptix」)」を2022年4月14日に全国発売します。

 

同製品は2019年に日本初の3焦点眼内レンズとして発売した「AcrySof® IQ PanOptix® Trifocal」(読み方:アクリソフ アイキュー パンオプティクス トリフォーカル、以下「AcrySof PanOptix」)を進化させた製品です。近方から遠方までの優れた見え方はそのままに、アルコンにおける最新の眼内レンズ素材「Clareon®」の長期間続く高い透明性や、独自のエッジデザインの採用による手術後のエッジグレアの軽減を実現。白内障を有し、より良い手術後の見え方を追求したい患者様にとって新たな治療の選択肢となります。乱視を同時に矯正できる「Clareon® PanOptix® Trifocal トーリック」も同時に発売します。
Clareonは、世界でも見識が高いと言われる日本の眼科医の声をもとに開発され、世界に先駆け、日本と米国で同素材の各種眼内レンズを展開します。

3焦点眼内レンズに対する高い需要

白内障手術は、主に加齢が原因で濁った水晶体を取り除き、代わりに眼内レンズ(人工の水晶体)を挿入することで視機能の回復を図るものです。眼内レンズには、単焦点レンズに加え、複数箇所に焦点の合う多焦点レンズがありますが、日本アルコンが行った調査によると、1年以内に白内障の診断を受けた40~74歳の回答者のうち、多焦点レンズの存在を認知している人は36.8%でした。しかし、3焦点眼内レンズの特性について説明したところ、全体の61.1%が当該レンズを選択したいと回答しました。「眼鏡がいらない」「見える範囲・距離が広い」が選択理由の上位に挙がり8、より良い見え方に対するニーズが高いことが示されています。

2020年4月より多焦点眼内レンズを使用した白内障手術が選定療養制度の適用対象となり、手術費用の一部が保険適応となったことで、多焦点眼内レンズが、さらに多くの患者様にご選択いただけるようになりました。

 

Clareon PanOptixの主な特長
  • 長期間続くレンズの高い透明性
    アルコンにおける最新の眼内レンズ素材Clareonの採用により、レンズの高い透明性を実現。手術後に発生しうる、レンズ内部に発生する水泡(グリスニング)やレンズ表面に発生する微細な水滴(SSNG)を抑制し、手術後9年後も手術直後と同等の透明性を維持することが国内の治験実施症例によって示されています6
  • 独自のエッジデザインが、手術後の見え方に影響する「エッジグレア」を低減
    新たに採用された独自のエッジデザイン(図1)により、白内障手術後に起こる、光が反射して大きな光輪や半輪が見える症状「エッジグレア」(図2)の発生を低減します7

 

独自の光学技術で近方から遠方までクリアで快適な見え方

Clareon PanOptixは、従来製品AcrySof PanOptixと同じく、アルコン独自の光学技術「ENLIGHTEN™ テクノロジー」を採用。人間工学に基づき、読書やスマートフォーン使用などに適した「近方(40センチ)」、パソコンや料理などに適した「中間(60センチ)」、テレビ視聴や運転、ゴルフなどのスポーツに適した「遠方(5メートル以遠)」に焦点を合わせ、実生活に適した近方から遠方までの距離がクリアに見えるように設計1-5されています(図3)。臨床試験では近方から遠方まで視力1.0前後という結果が出ました9

 

また、多焦点眼内レンズを挿入した場合、夜間に強い光源を見た場合に、眩しく感じる(グレア)、光の周辺に輪がかかって見える(ハロー)ことがあります。PanOptixの 3 焦点設計は 一般的な多焦点レンズ と比較し、グレア・ハローを低減させることが示されています10

AcrySof PanOptixは、海外の臨床試験において挿入した患者様のうち96%が「眼鏡が不要になった」と回答しており11,12、多くの患者様にその見え方が評価されています。さらにAcrySof PanOptixはその革新性が評価され、医薬品、医療機器開発分野におけるノーベル賞に相当する「米国 プリ・ガリアン賞(Prix Galien)」を2021年に受賞しました。AcrySof PanOptixはこれまでに全世界で100万枚以上が手術に使用されています。

日本アルコン株式会社 代表取締役社長 リック・コズロスキーは次のように述べています。「Clareon PanOptixは、日本の眼科医の貴重な声をもとに開発された、進化した3焦点眼内レンズです。この製品を世界に先駆けて日本で提供できることを大変嬉しく思っています。日本は世界で最も高齢化が進んでいる国です。人生100年時代と言われる中、この製品を通じて、患者様のより良い視界、そして、生活の質の向上に貢献できることを願っています」

 

製品仕様※1

製品名

Clareon® PanOptix® Trifocal

Clareon® PanOptix® Trifocal TORIC

販売名

Clareon® 非球面 PanOptix® トリフォーカル 疎水性 アクリル眼内レンズ

Clareon® 非球面 PanOptix® TORIC トリフォーカル 疎水性 アクリル眼内レンズ

医療機器承認番号

30200BZX00294000

30300BZX00153000

価格(税抜)

320,000円

370,000円

モデル

CNWTT0

CNWTT3

CNWTT4

CNWTT5

CNWTT6

円柱度数:IOL面(D)

-

1.50 D

2.25 D

3.00 D

3.75 D

円柱度数:角膜面(D)

-

0.98 D

1.47 D

1.96 D

2.45 D

加入度数:IOL面(D)

+2.17 D(中間)/ +3.25 D(近見)

加入度数:角膜面(D)

+1.65 D(中間) / +2.35 D(近見)

度数範囲(D)

+6.0 ~ +30.0 D(0.5 D 刻み)

光学部

3焦点回折型(ENLIGHTEN?テクノロジー)非球面バイコンベックス

材質

紫外線・青色光吸収剤含有アクリル樹脂(含水率1.5%)※1

光学部径

6.0 mm※1

全長

13.0 mm※1

非球面設計

-0.10 μm(前面)※2

支持部形状

STABLEFORCE® ※1

光学部 ? 支持部の角度

※1

屈折率

1.55(35°C)※1

A定数

SRK/T※1

Holladay I※3

Holladay II※3

Hoffer-Q※3

Barrett※4

光学式

119.1*

1.85

5.61

5.61

1.94

超音波式

118.7*

-

-

-

-

 

*理論的A定数
※1 Clareon ® PanOptix® Trifocal Hydrophobic IOL Directions for Use.
※2 Alcon Data on File(TDOC?0054573).2021.
※3 Holladay JT. Standardizing constants for ultrasonic biometry, keratometry, and intraocular lens power calculations. J Cataract Refract Surg. 1997;23:1356?1370.
※4 Barrett Universal II Formula V1.05.APACRS. Available from:https://calc.Apacrs.Org/barrett_universal2105/.


多焦点眼内レンズ選択時の注意点

多焦点眼内レンズは、白内障治療を目的に使用されるレンズで、承認された適応に老視矯正は含まれておりません。また、白内障を全く発症しておらず、老眼の治療のみを目的にこのレンズを挿入した場合のデータはありません。多焦点眼内レンズをご希望される場合は医師の診断が必要です。


白内障について

白内障は、目の水晶体が濁り、眼球壁の最内層にある網膜に光が届きづらくなることで視力が低下する病気です。世界で失明原因のトップとなっている白内障は、年齢とともに発生率が増加し、80代以上ではほぼ100%の人が白内障に罹患するというデータが提出されているほど、誰もが発症する可能性のある病気です13

 

References
  1. Short term visual outcomes of a new trifocal intraocular lens; García-Pérez et al. BMC Ophthalmology (2017)
  2. Lawless M, Hodge C, Reich J, et al. Visual and refractive outcomes following implantation of a new trifocal intraocular lens. Eye Vis. 2017;4:10.
  3. Ruiz-Mesa R, Abengózar-Vela A, Ruiz-Santos M. A comparative study of the visual outcomes between a new trifocal and an extended depth of focus intraocular lens. Eur J Ophthalmol. 2018;28(2):182-187.
  4. Gundersen K, Potvin R. Trifocal intraocular lenses: a comparison of the visual performance and quality of vision provided by two different lens designs. Clin Ophthalmol. 2017;11:1081-1087.
  5. Monaco G, Gari M, Di Censo F, Poscia A, Ruggi G, Scialdone A. Visual performance after bilateral implantation of 2 new presbyopia-correcting intraocular lenses: trifocal versus extended range of vision. J Cataract Refract Surg. 2017;43(6):737-747.
  6. Oshika T, Fujita Y, Inamura M, Miyata K. Mid-term and long-term clinical assessments of a new 1-piece hydrophobic acrylic IOL with hydroxyethyl methacrylate. J Cataract Refract Surg. 2020;46(5):682-687.
  7. Das KK, et al. In vitro and schematism eye assessment of glare or positive dysphotopsia-type photic phenomena: Comparison of a new material IOL to other monofocal IOLs. J Cataract Refract Surg. 2019;45:219-227.
  8. 日本アルコン調査「多焦点レンズの受容性調査」(2021年)1年以内に白内障の診断を受け治療を検討中の全国40-74歳男女980名にWeb調査を実施
  9. Clareon® Toric IOL Directions for Use.
  10. Alcon data on file. REP-206331
  11. Böhm M, Petermann K, Hemkeppler E, Kohnen T. Defocus curves of 4 presbyopia-correcting IOL designs: Diffractive panfocal, diffractive trifocal, segmental refractive, and extended-depth-of-focus. J Cataract Refract Surg. 2019;45(11):1625-1636. doi:10.1016/j.jcrs.2019.07.014
  12. Kohnen T, Herzog M, Hemkeppler E, et al. Visual Performance of a Quadrifocal (Trifocal) Intraocular Lens Following Removal of the Crystalline Lens. Am J Ophthalmol. 2017;184:52-62. doi:10.1016/j. ajo.2017.09.016
  13. Minds 白内障診療ガイドラインの策定に関する研究

 

About Alcon

アルコンは、人々に素晴らしい視界がもたらされるよう貢献します。アイケアのグローバルリーダーであるアルコンは世界で75年以上、最も広範な眼科製品を提供し、より良い視界・視力と人々の生活の質の向上に寄与してきました。当社のサージカル製品とビジョンケア製品は、世界140カ国で、年間合計2億6千万人以上が罹患する白内障、緑内障、網膜疾患や屈折異常などの眼疾患の治療に役立てられています。世界で2万4,000人以上いるアルコンの従業員は、革新的な製品、アイケア専門家とのパートナーシップ、質の高い眼科治療へのアクセスを高めるためのプログラムを通じて、人々の生活の質の向上に努めています。アルコンの日本法人である日本アルコンは、1973年の設立以来約50年にわたり、日本のお客様や患者様にアイケア製品を提供してきました。詳細はwww.alcon.co.jpをご覧ください。